408. 糖質制限への道(8)
COX阻害剤によるがんの治療と予防
2003年米国で「COX阻害剤によるがんの治療と予防という単行本が大学の研究者41名の共同執筆で出版されました。
それによると、多くの種類のがんがCOX-2という毒素を産生して、
周囲の正常細胞を破壊していくそうです。
この時産出されるのがω6系オイルのリノール酸からアラキドン酸を経て合成されるPEG2です。これに対してアスピリン由来のCOX-2阻害剤を投与することによってPEG2を消去すればがんの進行、再発を阻止するのに有効であるということなのです。
肺、胃、腸、肝、膵、乳、子宮、前立腺、膀胱、皮膚等16種類のがんに有効だということが判明しています。欧米ではがん患者用に1回の容量を1/3の100㎎にして処方するのが標準仕様になっているようです。 日本ではがんに対しては未だ未承認の薬剤です。
COX2が過剰に発現しているがんは、大腸がん、食道がん、肺がん、
乳がん、前立腺がんなどがあげられるとのことです。
そして、これは抗がん剤のような副作用がほとんどないといっていい位の容量なので私も最近試験的に使い始めました。勿論、医師からの処方です。ただし保健は適用外です。そして、副作用がゼロではないので必ず医師の処方を受けることは当然です。
ただ、福田医師によるとこのくすり単独ではがんの進行を止めたり遅らせることはできても、完全に縮小させることは難しいようです。ですから合わせて免疫細胞を増やすことと、免疫細胞の活性を高めることを同時に行えば、効果は増すとのことです。。
これについては、次回にグルコース(ブドウ糖)と同位体の2DGという糖質物質を食して、トロイの木馬ならぬがん細胞の中に取り込まれても、代謝されずに蓄積していって、最終的にがん細胞を弱らせて死滅させるという不思議な方法を紹介したいと思いますが、この会にふさわしくないと判断したら話題を変えます。
ランチの会の皆さま 千葉県の米翁宙悠です。
2015年11月30日読売新聞の朝刊一面トップ記事で「大腸がんアスピリンで予防」とご覧になった方も多いと思いますが、これがまさに私の免疫強化法の(その4)で私が10月から使い始めた普通の鎮痛消炎剤のCOX2阻害剤です。
ここでは「大腸がん」を対象にした7000人規模の4年間にわたる臨床試験が10月から始まりましたが、アメリカでは20年以上前に行われ、今では一般化している手法です。日本では未承認医薬品として、保険外で医師の処方で行われています。
ここで、ついでにと言っては申し訳ないですが、私の経過報告とこのCOX2阻害剤の効果についてまだ早いのですが、記してみます。
下に記したように急激に増殖を始めたがん細胞が、COX2阻害剤を服用して1か月後に減少に転じたということです。主治医の予想は1.0を超える予想で、リュープリンの再開は予定表の中に組み込まれていました。
私の病巣は前立腺がん(経歴3.5年、悪性度8で未分化度極悪)でホルモン療法(リュープリン)で行ってきましたが、マーカー値が
0.008未満から0.04前後と3年間安定していたので、6月よりホルモン療法を中止し待機療法に入っていました。
しかし、私のがんはそれまで、眠っていただけで、男性ホルモンが復活するや倍々ゲームで増殖を始めました。前立腺がんはゆっくりと進行するというのは、この極小の段階では当てはまらないようです。
(通常はPSAマーカー値4.0以上が前立腺がんが疑われます。)
そして、今私がしている1日の糖質摂取量30g~60gの普通の糖質制限食では、この極小の段階では結果に表れにくいようです。
腫瘍マーカーの経過を「3.私の腫瘍マーカーの変遷」にありますので参照してください。。
ここで、選択肢は4つありました。
①ニンジンジュースを1日2~3リットル飲んでその結果を見る方法。
②糖質制限食を続けながら、COX2阻害剤を使う方法
③再度ケトン食に挑戦してがん細胞を消滅させる方法。
④リュープリンの再開。
しかし体は一つしかありません。今までの流れから、私は②を選択しました。そして、リュープリンの再開だけは何としてでも避けたい。その理由は男性ホルモンは健康にとって、非常に重要な役割を持っているからです。
そして、NK細胞はじめ免疫細胞の強化とその働きを十分に発揮させ、がん細胞周りの環境づくり、すなわち以下の環境つくりに挑戦したかったからです。
そのためには糖質制限食が必要なのです。
①がん細胞まき散らす大量の乳酸は周りの細胞を弱らせ浸潤し、免疫細胞を弱らせその機能を奪っていきます。この乳酸の消去したい。
②がん細胞や炎症細胞に多くあるCOX2はPGEを産生しがんの増殖や転移を起こし易くし、アポトーシスを起こしにくくします。このPGEを産生するCOX2を阻害しなければがんは増殖していきます。これを阻害すること。
③最終的に体力を奪い、寿命を縮めるがん性悪質液を減少させること。
④一つのがん細胞の中にある数百~数千の活性を失っているミトコンドリアを復活させて、がん細胞内に活性酸素を発生させてがん細胞を死滅させる作戦。
⑤グルコースの誘導体である2DGをがん細胞に取り込ませ蓄積させて死亡させる方法。これには糖質制限を強化して血中ブドウ糖を少なくし、がん細胞が増殖する夜半に合わせてメラトニンと共に服用していく作戦。がん細胞はグルコーストランスポータの数が亢進しているためこの2-DGを取り込みやすくなっています。
上記の五項目について次回から順次勉強しながら、自分の経過内容をチェックしながら報告したいと思います。