(5) 酸素の力と水素の力
酸素についても水素についても珪素についても、詳しく書けばそれぞれ一冊の本でも書ききれない題材です。ですから私たちの闘病生活にぜひ必要な応用の効く身近な例に要点を絞って書き進めていきます。
(5-1) 酸素の力
酸素というとがんを含めて病気の原因の9割を占めると言われる活性酸素が浮かびます。
しかし、活性酸素対策については「9.がんと食を考える」の「(3)活性酸素を除去するスカベンジャー」を参照して下さい。
①酸素は空気の20.95%を占め、私たち好気性生物は酸素なしには生きられません。
46億年前に地球が誕生し、10億年後たんぱく質のひものような生物の誕生を経て、その後10億年は酸素のない環境でバクテリアを主とした生物が生き延びてきました。
その後光合成生物の発生を経て6億年数千年前までに地球上の大気中に3%程の酸素濃度になり、その後3億年前には35%の濃度にまで上昇しましたが、現在は20.95%まで下ってきています。この数百年で2~3%減ってきているとも言われています。
19%になると人は息苦しさを感じ始め、10%で意識がなくなります。
その反面、酸素を嫌う嫌気性生物は光の届かない深海や地中そして私たちの大腸の中にもごまんと生息しています。
そして、「がん」は低酸素状態の環境で発生し成長していきます。がんは太古の昔へ先祖帰りの結果だという医師もいます。
低酸素状態になる原因としては直接的には血流が悪くなり、酸素が十分に届かなくなっていくからです。
血流が悪くなる原因は、過度のストレス、運動不足、動物性食品の摂り過ぎ、体を冷やし過ぎ、加齢によるエネルギー不足、体温を調整する自律神経やホルモンの不調等々が挙げられます。
血管は全部つなぎ合わせると赤道の長さの約5倍の10万キロと言われその95%が毛細血管だと言われています。ここが加齢や食習慣により柔軟性を欠いたり、細くなったり、つまったりしてくると赤血球がどんなに細く変形して通ろうとしても通りにくくなり、その先が低酸素環境になってきます。
そこに活性酸素等によりがんが発生し、周りに乳酸や水素ガスを充満させ、周りの正常細胞をがん化し増殖していきます。
②低酸素状態の改善法
◎複式深呼吸、その他いろいろな呼吸法
(これにより2~3パーセントの酸素の増加が見込まれます)
◎有酸素運動(速歩、ウオーキング、スローステップ体操、各種体操)
◎風呂、足湯、日光浴、マッサージ、岩盤浴、陶板浴、湯たんぽ等
によ.る血流改善
体内への酸素の取り入れ方法は、呼吸による結合型酸素と高圧高濃度の酸素カプセルに入って血液に溶け込ませる方法(これを溶解型酸素という)があり高濃度酸素水を飲み小腸から吸収し肝臓に酸素を入れるのも溶解型酸素になります。
呼吸による酸素は何兆という酸素分子がへモグロビンと結合して血流にのって全身に運ばれていきますが、毛細血管の狭いところがさらに狭くなったり、詰りかけているところはどんなに赤血球が変形しても通れないかもしれません。しかし、溶解型の酸素水を飲んだ場合には、酸素分子はへモグロビンの10億分の1の大きさなのでどんな所でも通って酸素を供給できます。ですから、この2万ppmの高濃度酸素水をこまめに飲んでいれば低酸素状態を改善できる可能性が高くなります。
しかし理論上では以上ですが、実際に腸管でどのくらい酸素が取り込まれているかの計測そしてその論文は皆無です。高濃度酸素水を使っての多人数での運動中、運動後の効果についてのいくつかの実験でも否定的です。
参考サイト http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail822.html
=============================================
◆◆ 私の酸素補給、低体温化予防法 ◆◆
●高濃度酸素水(20000ppm)の摂取 (小腸より溶解型酸素を吸収)
を検討してきましたが、私として積極的に勧めるには躊躇し
ます。(2016.11.21)
●ホルミシスシートで、睡眠時7時間の全身微量の遠赤外線
温熱、細胞活性を刺激
(10.免疫力について考えるの(4)遠赤外線温熱とマイナスイオン
参照)
●ラドンミスト岩盤温泉浴、ラドンミスト吸引、露天風呂での
日光浴、 散歩、スローステップ体操
●朝食に温かい具だくさんのファイトケミカルスープで胃腸を
温める。体温調整に関わる自律神経やホルモンが変調をきた
させないためにも温かいスープを飲んでいる。
(9章の(5)ファイトケミカルの力参照)
私の朝の起床時の体温は 36.4~37.1度です。
●本格的な呼吸法には関心がありますが、まだそれに取り組む
だけの時間と心の余裕がありません。おいおい取り組みます
===============================================
● 酸素の主な役割
①人体を構成している主要元素の内、酸素61%、炭素23%、
水素10%で、人の生命を維持するエネルギーでは酸素90%
食物10%で、そのうち25%は脳が消費しています。
②ミトコンドリアで生命活動のエネルギーを産生します。
③脂肪の燃焼、乳酸の分解で生体の活動をスムーズにします。
④
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
(5-2) 水素の力
水素はこの宇宙の元素のほとんどを占めるものですが、地球の
大気中 には.00003%とほとんどありません。原始地球の大気は
ほとんどヘリ ウムと水素で占められていましたが、太陽風で
1千万年の間にほとんど 吹き飛ばされ、残りは水の成分として
存在しています。
水を構成する分子としても生命体にとっては酸素と同じくらい
重要 ですが、 水素分子単体としてもミトコンドリアでのクエン
酸回路でのエネルギー通貨ATPを産生する過程でも酸素と共に
重要な働きをします。
高濃度の酸素と共に高濃度の水素を取り入れることでミトコンド
リアの活性を高め、がん細胞の浸潤を食い止めると同時に、大量
のビタミンCの摂取、又は高濃度ビタミンC点滴によりがん細胞
の縮小をはかり、ビタミンCによるコラーゲンの強化によりがん
細胞を封じ込めることによってがんとの共存も可能と思っていま
す。
このほか水素には強力な抗酸化作用があります。以下大阪大学
の研究発表では、
①体内環境のPhを調整して健康体を維持します。
②心臓の筋肉や全身の細胞を動かす神経伝達系の電気エネルギ
の源です。
③水素は酸素と協力して体内エネルギーのATPを産生します。
④強力な活性酸素は100万分の1秒で現れ消えますが、活性
酸素が酸化した脂質である過酸化脂質は周辺の健康な細胞や
脂質を次々と酸化させます。
水素分子はその過酸化脂質を還元し無害化して体内環境
を整えてくれます。
通常、生体では水素は食べ物(主に水溶性食物繊維)から発生する
メタンガスより、酵素と善玉細菌の働きにより作られ肝臓から
血液にそして細胞へ、細胞の中のミトコンドリアへと運ばます。
そしてエネルギー通貨ATPの産生に酸素と共に関わります。
<< 続く >>
%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%
次は(6)珪素の力に続きます。